2019年の春夏コレクションから、ファッショントレンドとして浮上しているキーワードをピックアップして、レポートします。まず、全7回のうち今回は1つ目のキーワード、「大きなラッフル」についてレポートします。
2018年の春夏では袖にたっぷりの生地が使われた、ドレープが揺れるエレガントはフリル袖が出ていました。この傾向は2019年春夏も継続して、ブラウスや春ニットの袖はフェミニンでロマンティックな印象のものが人気となりそうです。
そして、このデコラティブなフリル、ラッフルですが、2019年には新たな提案が出てきそうです。袖口に分量感を持たせたデザインとは別に、大きなコサージュのようなディテールが、各メゾンの提案の中に見られました。ダイナミックな大きさのモチーフが胸元についたデザインのドレスや、ウエストベルトのバックル替わりとして使われていて、とても新鮮でした。
画像の左端はmiumiuのシルバーのドレスですが、胸元に大きなドレスの共生地でつくられたコサージュが足割られています。贅沢な使い方でゴージャスです。パンツでも生地をたっぷり使っていたのは中央下のステラマッカートニーです。右上のドレスはセリーヌです。大振りのラッフルが大胆なデザインです。右下のベルトはマークジェイコブスです。シンプルにそぎ落とされたミニマリズムから、脱却した自由な創造がとてもステキだなと感じます。
大胆で主張がはっきりとした女性のイメージの中にロマンティックな柔らかさのあるラッフルデザインです。日本のファッション市場でどのように解釈されてこのトレンドが組み込まれて取り込まれていくのか、少し見えにくいようにも感じていますが、春の市場がどんな風に変わっていくのか、追いかけて見ていきたいと思います。
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